人口減少が高齢者の
クラウド・マッチング就労を促進させる
日本の人口は2004年をピークにその後減少しています。日本人口はこれから毎年平均で66万人減り続け、2040年には日本の人口は1億642万人になると予想されています。
人口6〜70万人は県庁所在地で言えば、静岡市、鹿児島市に匹敵する規模です。人口減少に伴う社会的影響は極めて甚大です。
人口減少の影響は消費にとどまりません。最近のホットイシューである労働問題にも影響を及ぼしています。女性や高齢者の積極的活躍はより現実味を持ち、真剣に取り組むべきテーマとなってくるでしょう。
高齢者に関して、近年60代の就労率は既に上昇傾向であり、今後大きなテーマとなるのは「70代の就労」です。しかし70代就労は、体力気力も徐々に衰えることから、「自分のやりたいこと、出来ることを、自分のやれる時間に選べる」という選択就労の機会を増大させることが重要になってきます。
このようなニーズを実現させるのが、高齢者の就労ニーズをマッチングさせるクラウド・システムです。この『高齢者クラウド』を提唱しているのは、東京大学の廣瀬通孝教授です。[1]
介護全般の支援は難しくとも、配膳の補助やレクリエーションのヘルプは出来る。朝の2時間だけなら子どもたちの保育園送り迎えが可能。午後、ぽっかりと予定時間が空いてしまったのでけど、クラウド・マッチング・サービスを通じて、近所の公園の清掃のお手伝いをすることにした。
こういった地域の細かな困りごとと、ゆるやかな就労ニーズを上手くインターネット・クラウドでマッチングすることで、高齢者がゆるやかにいつまでも働き続けられる社会の構築に繋がっていくことでしょう。
[1] 高齢者クラウド:http://sc.cyber.t.u-tokyo.ac.jp/