“スーパーリモートビレッジ”でぽつんと生きる自由な生き方
1962年にピークの62万人を記録し、その後も一貫し上昇を続けてきた東京圏への人口流入伸び率は2020年0.37%から2021年は0.07%に縮みました。(※1)外国人の流入減、リモートワークの浸透という影響はもちろん大きいですが、それ以外の心理的変化の面も大きいのではないでしょうか。
地方から東京への人口流入が続いたのは、豊かさを求めてということもありますが、共同体のしがらみから離れて都会の自由への憧れも背景にありました。
しかし、いまは至るところに人とカメラが溢れ、それらがSNSで投稿されてしまう時代である都会は、いまや自由ではなく、見知らぬ<まなざし>による息苦しい空間になってしまっているのかもしれません。2018年10月からテレビ朝日系で放映されている「ぽつんと一軒家」という番組が長く人気を集めていますが、そのような「ぽつんと暮らす」生活にあこがれを持つ人も多く、田舎物件も人気を集めているようです。(※2)
これまで都会的な生活には、電線や水道管や道路などのインフラは不可欠でしたが、今後は太陽光発電や蓄電池、ドローン宅配、家庭用の浄水装置などにより、外部とインフラがつながっていなくても生活ができるようになるかもしれません。そのような新技術を活用して、外部とつながらないで自給自足できる小さな集落、それが「スーパーリモートビレッジ」です。
バーチャルにつながり働くことも可能になり、エネルギーや水といったものも自給自足可能になれば、「スーパーリモートビレッジ」はより快適で自由な生活空間として今後広がりを見せていくかもしれません。
(※1 )東京圏への一極集中の状況について https://www.mlit.go.jp/common/001042017.pdf
(※2) https://president.jp/articles/-/49535?page=3